近年、海洋プラスチックや、石油資源の枯渇などの問題から、SDGsに沿って地球環境の資源を大切に使用し、持続可能社会を目指す取り組みが重要視されています。
セルロースは、植物などからとれる自然由来の原料で、ナノサイズに細かく解した「セルロースナノファイバー」は、プラスチックやゴムなどに混ぜた際に強度を向上させながら、樹脂の使用量を減らすことができ、環境負荷の低い商品を造るための原料として、注目されています。
2.技術資料の内容(抜粋):セルロースナノファイバー(CNF)の塗料への活用
今回、セルロースナノファイバーを塗料やインクなどへ添加した際の効果についての研究結果を技術資料(テクニカルレポート)にまとめて公開しました。また、その内容をさらに詳しく解説したWebセミナーのアーカイブ動画も自社Webサイトに掲載しています。
セルロースナノファイバーは基本的な特性として、チキソ性、粒子分散能、乳化能、補強性を持っています。テクニカルレポートでは、塗料に添加した際にみられる、液だれ防止、ケーキング防止、有機溶剤への分散、塗膜補強等の効果に関して解説しています。
①液だれ防止
セルロースナノファイバーはナノファイバーが水中で三次元ネットワーク構造を形成しているため、チキソ性を有しています。同様に塗料中にナノファイバーを良好に分散させることができれば、チキソ性が付与され、塗りやすく、液だれしない塗料となります。
②ケーキング防止
セルロースナノファイバー水分散液の三次元ネットワーク構造に粒子が入り込むことで、高比重な粒子でも水中に分散させることができます。平板状無機顔料に添加することで、ナノファイバーが粒子同士の接触を防止するため、一度沈殿しても転倒混和程度で再分散できます。
③塗膜の補強効果
セルロースナノファイバーは、添加濃度が低くても、塗膜への補強効果が期待でき、割れにくさと強さを同時に付与できる塗料添加物として、応用が期待できます。
この他、有機溶媒への分散性についてもデータで紹介しています。
3.テクニカルレポートの技術情報・Webセミナーのアーカイブ動画について
今回の研究結果は、スギノマシンが発行している技術資料(テクニカルレポート)で詳細を報告しています。液だれ防止、ケーキング防止、有機溶媒への分散、塗膜の補強効果の実験データを掲載し、実用化に向けた技術情報を紹介しています。このほかにも、キチン・キトサン・シルクナノファイバーに関する研究結果や応用事例をレポートにまとめて発行しています。
テクニカルレポートはスギノマシンのWebサイトからダウンロードいただけます。
◆ 詳細はこちら
https://www.sugino.com/site/biomass-nanofiber/download-guide-binfis.html
セルロースナノファイバーの塗料への活用をテーマに、技術者が詳しく解説したWebセミナーのアーカイブ動画を公開しています。
◆ 詳細はこちら
https://www.sugino.com/site/biomass-nanofiber/seminar2104.html
4.「ナノファイバーなんでも技術相談室」随時受付中です
ナノファイバー専門の技術者が、Web サイトからのお申し込みより1時間以内にご連絡する、気軽で専門的な技術相談サービスを開始しています。
◆ 詳細はこちら
https://www.sugino.com/site/biomass-nanofiber/inquiry-nanofiber.html
5.用語・補足
*1 ナノファイバー
繊維を直径 約100 nm、長さ 数µmのサイズへ微細化したもの。
<会社概要>
■会社名:株式会社スギノマシン ■代表者:代表取締役社長 杉野良暁
■本社所在地:〒937-8511富山県魚津市本江2410番地
■TEL:(0765)24-5111(代) ■創業:1936年3月1日
■事業:高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電保守用機器並びに廃炉機器、湿式・乾式微粒化装置、ドリリングユニット、タッピングユニット、マシニングセンタ、拡管工具・装置、抜管装置、鏡面仕上工具、バイオマスナノファイバー、産業用ロボット等の開発、設計、製造、販売
■URL:https://www.sugino.com/
自然由来の繊維を活かした環境配慮型の原料「セルロースナノファイバー(CNF)」の塗料への活用に関する技術資料・セミナー動画を公開。塗料・インクでのセルロースナノファイバー活用ノウハウを一挙公開! - PR TIMES
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