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Thursday, March 31, 2022

自然栽培研修、「半農半X」ツアー 農村に人材を呼び込む…農業以外の収入源が鍵 - 日本農業新聞

 人口減に歯止めがかからない中、地域外から人を呼び込む動きが各地で広がる。農ある暮らし、働き方を変えたい──など、農村を目指す若者の思いは多様だ。石川県羽咋市は、肥料と農薬を使わない自然栽培に特化した研修で多くの移住者を確保。秋田県は、移住前の仕事と農業を組み合わせた働き方を体験できる「半農半X」体験ツアーでニーズ把握に努めている。(丸草慶人)

石川県羽咋市

 「自然栽培は若者の呼び水になる」と、石川県のJAはくい経済部の粟木政明次長は確信する。JAは羽咋市と連携し自然栽培を学ぶ「のと里山農業塾」を開講。月1、2回、JA職員らが移住者に栽培方法を指導する。

 きっかけは2010年、市内で開いた自然栽培の実践者の講演会に全国から約1000人が集まったこと。関心の高さを目の当たりにし、同年12月には塾生の募集を始めた。市も「自然栽培ができる」ことをPRした。

 結果、直近5年で183人が移住。うち4分の1が自然栽培で就農した。その3割は、カメラマンや飲食店経営など、移住前の職業と農業を組み合わせて生計を立てる。

 農業以外にも収入源がある人ほど定着率が高いためJAと市は、自然栽培以外のなりわいを持つよう移住者へ勧める。働き先の紹介などでも支援する。

 東京から移住した清水研吾さん(44)は、塾の修了者らからなる「JAはくいのと里山自然栽培部会」で知り合った農家の下で働く。加えて経営する市内の飲食店「地球知足」で、自然栽培した大豆や野菜を提供。「理想実現と生活成立には複数の収入源が不可欠」と清水さん。

秋田県

 秋田県は昨年、「半農半X」ツアーを始めた。八峰町で開くと旅行、自動車関連の企業などに務める20~40代の7人が県内外から参加した。約3週間、町内でテレワークしながら農業生産法人で出荷調製作業を体験し、参加者から好評だった。

 県は「JAなど関係機関と連携し、移住希望者のニーズを探り、定着の仕組みづくりに生かしたい」(農山村振興課)としている。


 多様な担い手の確保がJAグループで課題となっている。そのような中、4月から始まる第29回JA全国大会決議の実践期間では、「半農半X」実践者も多様な担い手と位置付け、行政と連携しながら育成する方針を掲げた。新型コロナウイルス下の「田園回帰」志向を捉え、移住者らと農地維持を目指す。

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