「奄美の自然の魅力を知る・守る・広める活動」と題した施設見学会と、野生生物観察のナイトツアーが10日、奄美市住用町であった。奄美大島エコツアーガイド連絡協議会と、奄美関係の企業や団体で組織する世界自然遺産推進共同体の共催。同共同体のメンバーらがエコツアーガイドの案内で、7月にオープンしたばかりの奄美大島世界遺産センター見学や、市道三太郎線でのナイトツアーを実施。島の自然について学び、環境保全活動などの重要性を再認識した。
同共同体は奄美・沖縄の世界自然遺産登録を民間の立場から後押ししようと、日本航空などの呼び掛けで2019年に発足。遺産登録後も環境保全と持続的な観光振興に向け、さまざまな取り組みを続けている。
今回の活動は、参加者が①自然観察時の認定エコツアーガイド利用の有効性②事前予約など三太郎線での夜間観察ルール③奄美の自然の奥深さ―などを知り、所属する企業・団体やインターネット交流サービス(SNS)などで、周知促進できるようになることが目的。10、11日の両日開催で計26人が参加した。
世界遺産センターには、奄美の森を再現したジオラマに、たくさんの動植物の剥製や模型が展示されており、参加者らは生き物を探したり、その鳴き声に耳を澄ませるなどして島の自然を疑似体験した。
ナイトツアーはルールの説明後、車2台に分かれて出発。アマミノクロウサギやイシカワガエルなどの希少動物にも遭遇した。参加者は島の自然や野生生物の魅力に触れ、ロードキル(交通事故死)などの課題への理解も深めた。
参加した奄美市名瀬の会社員男性(65)は「アマミノクロウサギを初めて見て感動した。地元の人間として、観察ルールや自然の魅力を知り、周りにも伝えていくことはとても大事なこと。実践したい」と話した。
自然の魅力や観察ルール学ぶ 遺産センター見学、ナイトツアーも 世界自然遺産推進共同体 - 南海日日新聞
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