秋田、青森両県に連なる世界自然遺産、白神山地の入山規制を巡り、東北の自然保護に取り組む市民団体「白神逍遥(しょうよう)の会」は6日、秋田県八峰町の文化交流センター「ファガス」で講演会を開いた。同会の佐藤昌明代表は自然保護団体の関係者ら約25人を前に、秋田県側で原則入山禁止となっている現行規制に関し「ガイド付きで届け出制にすることを提案したい」と訴えた。
約13万ヘクタールに及ぶ白神山地のうち、世界自然遺産地域(約1万7000ヘクタール)は環境保全のため入山が規制されている。ただ、青森県側が届け出制なのに対し、秋田県側は原則禁止で扱いが異なる。
関係機関でつくる連絡協議会は、秋田県側の入山規制について「さまざまな意見があり引き続き検討課題とする」と態度を保留。こうした現状に、佐藤さんは講演で、人と自然の共生を重んじる立場から「入山者が激減している。山を利用しないと人は来なくなる」と強調した。
白神山地は2023年、世界遺産登録から30周年。佐藤さんはこの節目に見直しを求めており、21年11月、秋田県自然保護課と東北森林管理局に「青森県側のルールと同じ届け出制に移行すべきだ」とする提案書を提出している。【田村彦志】
白神山地、入山禁止の秋田側「届け出制に」 自然保護団体訴え - 毎日新聞 - 毎日新聞
Read More
No comments:
Post a Comment