茨城県坂東市の「ミュージアムパーク茨城県自然博物館」は、豊富な資料をふんだんに使ったダイナミックな常設展や、ユニークな発想の企画展が魅力の博物館だ。「過去に学び、現在を識り、未来を測る」というテーマで、1994年に開館。自然と人の関わりを魅力的に紹介する内容は子どもだけでなく、大人でも十分に楽しめる。
2階正面出入り口から館内に入り、エントランスホールを通り抜けると、世界最大級の松花江マンモスの化石(レプリカ)が出迎える。少し先には、アジア最大級の竜脚類ヌオエロサウルスの化石(同)とメタセコイアの標本が並び、1階ホールから天井近くまでどーんとのびる。その姿はまるで恐竜が葉っぱを食べる場面のよう。
この三つの標本はどれも博物館のシンボル展示で、「はるか昔を生きたマンモスは『過去』の象徴として、博物館のシンボルマークにも描かれています」と広報担当の田宮奈津美さん。足を止めた親子が骨格をよく観察したり、化石の前で並んで写真を撮ったりして楽しんでいた。
館内の常設展は五つのエリアに分かれる。最初の「進化する宇宙」では、太陽系の天体や隕石の不思議について学ぶ。宇宙空間を思わせる部屋の中には大小さまざまな隕石の標本が並び、なんと本物の隕石を持ち上げてみるコーナーもある。持ってみると意外と…?
続く「地球の生いたち」では、46億年前に誕生した地球の歴史をたどる。目玉のジオラマ展示では、ティラノサウルスとトリケラトプスのロボットが本物のように口を開け、「がおーっ」とうなり声を上げる。最近の研究成果をもとに恐竜の体に羽毛を付けたり、姿勢を変えたりしている。
森や海の生態系に注目した「自然のしくみ」でひときわ目を引かれたのは、土の中の生き物を拡大した、その名も「100倍ジオラマ」。巨大なムカデやミミズを前にすると、まるでSF映画「ミクロキッズ」の世界に紛れ込んだようで大人もワクワクする。
「生命のしくみ」ではマグロやトンボなどの顔をかたどったユニークな装置があり、生き物の目の付き方を観察できる。常設展の他に、県内の自然について詳しく学べる展示エリアも。館内は広く、何度訪れても楽しめそうだ。
【メモ】つくばエクスプレス(TX)守谷駅から関東鉄道バスに乗車、「自然博物館入口」から徒歩10分。入館料は、企画展の会期中は一般750円など。電話0297(38)2000。
【アソまなビ#5】ミュージアムパーク茨城県自然博物館|下野新聞 SOON - 下野新聞
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