棚橋咲月
沖縄・石垣島での大規模なリゾート開発をめぐり、開発予定地に生息する国の特別天然記念物カンムリワシを原告に加えた訴訟を、地元の石垣市に住む住民らが15日、那覇地裁に起こした。
計画では、約127ヘクタール(東京ドーム約27個分)の土地に、10階建てホテルやゴルフ場などを建設する。県が昨年計画を承認し、必要な許認可の審査を進めているが、県が事業者に求めた調査や保全策の一部がなされておらず、環境保護団体が見直しを求めている。
こうした訴訟は、人間が生物の代わりに自然の価値を主張する「自然の権利訴訟」と呼ばれる。原告は訴状で、貴重な生物が見つかった予定地周辺の自然が破壊されると主張。石垣市が事業者と交わした協定書では、市が一部の土地を無償提供しており、適正な対価のない貸し付けや譲渡を原則禁じる地方自治法に違反するとしている。
石垣市は「発展にはある程度の開発が必要」と、計画を後押しする立場だ。中山義隆市長は地元経済団体とともに着工に必要な審査を加速するよう県に要請している。(棚橋咲月)
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原告は「カンムリワシ」 リゾート開発は「自然壊し違法」と提訴:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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