本島北部で進行中の新たなテーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」は世界自然遺産に登録された「山原(やんばる)」の豊かな自然を生かしたアトラクションで集客を狙う。第6次沖縄振興計画にも記述されるなど、県全体や北部の振興への波及効果への期待もかけられている。会見で運営会社代表は「人材育成」と「地域の経済発展」の2点を強調した。事業と地域振興の好循環が実現するかも焦点となる。
「沖縄は世界一の観光のポテンシャルがある」
事業を発案したコンサルティング会社「刀」の森岡毅CEOは27日の会見でこう力説した。
国内屈指の人気を誇るテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を再建するなど、マーケターとして手腕をふるってきた森岡氏。頓挫したUSJの進出計画を経て「足かけ11年」の歳月をかけて練り上げた事業のポイントを「自然への没入感と贅沢(ぜいたく)感」とした。
アトラクションの設置に当たっては、やんばるの自然の魅力と「高度な管理能力とハイテクを使って素晴らしい贅沢感を感じられるようにする」と述べた。
開業後の交通への影響について問われると、テーマパーク開業によって北部での観光需要が起こるとし、「将来は鉄軌道を敷く、そのきっかけの一助にもなれば」とも述べた。事業の発展が、沖縄振興の重要課題となっている鉄軌道導入に向けた機運醸成のきっかけになると示唆した形だ。
施設の運営を担うジャパンエンターテイメント(JE)の加藤健史CEOも、「地域とともに経済発展する事業だ」と地域経済への波及効果に触れた。
加藤氏は、昨年3月に「沖縄ブランド強化」の連携協定を県と刀が結び、JE社20年10月に地元の名護市、今帰仁村と包括連携協定を締結した点を強調。今年2月に「観光人材育成」などを目的に、JE社が名桜大(名護市)との産学連携協定を結んだ点も踏まえて「経済波及効果、雇用創出力が高く、人材育成の拠点にもなる」とした。
森岡氏は「沖縄の地を中心に日本の観光産業が未来の子どもたちに残せる事業に代わっていく。そういう未来をつくっていきたい」と力を込めた。
料金体系としてはUSJやディズニーランドのような1日を通してテーマパークの各アトラクションを楽しめる1デイチケット制を取り、滞在時間は半日程度を見込んでいる。
(安里洋輔)
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ポイントは「自然への没入感と贅沢感」 森岡CEOが語る北部テーマパーク「ジャングリア」 - 琉球新報デジタル
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