この村で生きている
仕事をしたくない。仕事をさ、したくないのです。
障害対応とか、トラブル対応とかで連絡してこないでほしい。連絡してくるときは、ゴシップか好きな人の話とかしてきてほしい。そんな思いで仕事をしたくなさが爆発したので、山の中に行くことにした。海より山の方が好きなので。
群馬県にある川場村
ここは群馬県の利根郡川場村という場所だ。高崎駅から上越線に乗り沼田駅まで50分弱乗り、そこから日に6本しかないバスで50分。自然豊かな村、川場村に着く。ブックオフとか、日高屋とかない。村の総面積の86%が森林を占める自然の豊かさそれがここの魅力だ。
いいところだろう。だが、風呂がない。ひとっぷろ浴びたいときに浴びれないのが不便。(これが後ほどボディーブローのように効いてくる。)
外を歩くと一面、山と畑に囲まれており、建物がほとんどない。建物と言えば民家である。だから日高屋とかブックオフとか全然ない。
買い物は道の駅で
とりあえず、買い物に行かないと食べるものがない。買いに行くか。
ただ、この町にはスーパーがない。お米は取れるし、畑から色々な野菜が取れるからそれをもらったり、自分で栽培したのを食べたりするのだろう。買い物も車でスーパーに行くのが一般的である。
多分、昼間は農作業をしている人が多い地域なのだろう。昼間に動いているバスが全然ない。動けないじゃないか。
いっそのこと家でじっとしているか。この記事、家でじっとしている記事で終わるかもしれない。記事の可能性って無限大だなと思った。
近所の人に聞いたら、この町では車で移動をする人がほとんどで徒歩だと不便な土地とのこと。町の人たちは「ベイシア」というスーパーに行くそうだ。近隣で一番近く、なんでも揃うスーパーである。
「どのぐらいですか?」と聞いたら「10分ぐらいですね」と言われて、調べたら車で10分、歩いて50分だった。遠い。行って帰って2時間ぐらいかかる。どうする、15年ぶりに車の運転でもするか。怖すぎるだろ。
ただ、歩いて20分ぐらいのところに道の駅があり、そこでも色々な食材が売っている。そこで買おう。
川場村を歩けばそこら中にりんごがなっている。あまりにもおいしそうでかぶりつきたくなる。しなかったのえらい。
人が多い。なぜならここは『じゃらん』が決める、全国道の駅グランプリ2022、2023と全国1位を獲得しているのだ。
この日、芸能人がロケをしていた。それぐらい人気の道の駅である。
敷地内には地元の食材を使った飲食店がずらりと並び、地元の食材を買える売り場や、アスレチック、ブルーベリー狩りなども楽しめる、ほぼディズニーランドである。
今日、そういえば何も食べてない。なにか食べよう。園内には多くの飲食店があるが、どこも県内、県外問わず観光客が多く訪れているので、混雑している。並ばないで入れるお店が全然ない。
そうだ、買い物に来たんだ。地元の食材が売られている「ファーマーズマーケット」で買おうと思う。
地元の生産者たちが作った野菜たちだ。ときどき、生産者の人が補充にやってくる。あこがれのあの人に会った気分になった。
今、写真を見てわかったが「めずらしい大根だ!」と思って撮った写真がとうがらしの紹介みたいになっている。野菜のこと知らなくてごめんな。これからは1日分の野菜を食べていくから許して。
そして、店内を物色しながら歩いていると、心ひかれるものがあった。山賊焼きだ。
道の駅にある「ミート工房」。こちらでは自家製ソーセージなどが売られている。そこの人気商品のひとつであるのがこの「山賊焼」だ。ミート工房の人気商品たちが入ったお得なパックである。
ホットドッグが売っているだけで無条件にそのお店のことが好きになる。将来、ホットドッグみたいな人と結婚したい。
そんな山賊焼を「ファーマーズマーケット」で買った。他にも色々と買ってお店を出た。
都内なら歩いて10分もかからない場所で買い物をして「あ、そうだあれも買わないといけない!」と寄り道をしたりするだろう。
寄り道をしたいが、寄り道をするような場所がない。寄り道をさせてほしい。コンビニで買うつもりはなかったけど、見たことのない新商品だから買ってしまう、そんなことをさせてくれ。
人が多い場所で買い物をしたあと、20分かけて家に帰る。この疲労感といったらない。途中、軽トラの荷台に乗せてほしくて、声をかけそうになった。
自然豊かな村で歯ブラシを買い求める生活 - デイリーポータルZ
Read More
No comments:
Post a Comment