無料で自然葬ができる街がある。人口およそ260万人、台湾の台北市。日本と同じく少子高齢化が進んで墓の継承者がいない、土地が狭くて墓の用地が足りない、といった課題に直面し、2000年代以降、自然葬の推奨にかじを切った。
10月13日。台北市大安区辛亥にある市営の第二葬儀館では、早朝から葬儀が行われていた。
亡くなったのは、李文峯さん(54)。4人きょうだいの末子で独身。病院で病死した。生前の希望通り、火葬後すぐに遺骨はパウダー状に粉砕され、公営墓地で樹木葬が行われることになっていた。遺族の許可を得て、李さんの樹木葬を見せてもらった。
わずか3分足らずで
樹木葬は、火葬当日の午前11時から行われた。
台北市南部に位置する文山区。富徳公営墓地は、高層マンションやビル群を見下ろす山腹にあった。曲がりくねった坂道の途中にある入り口には、金ぴかの巨大な仏像が並び、入るとすぐ納骨堂がある。その奥に「富徳生命記念園」と名付けられた小高い丘があり、5ヘクタールほどの散骨エリアが広がっていた。
散骨エリアには、桜やガジュマル、キンモクセイなどが植えられた大きな花壇が複数あり、地面には石が敷き詰められ、きれいに整備されていた。
樹木葬に参列した李さんの遺…
無料で自然葬、格安で連合葬儀 台湾・台北市、行政サービス最期まで:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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