納棺師・「おくりびとのお葬式」代表 木村光希さん
納棺の儀では、故人さまのお顔やお体の変化を予想して、お化粧や旅立ちのお支度をさせていただきます。今回紹介する事例は、お化粧や処置を「最低限」にしたケースです。
ある医療機関に勤めるSさんのお父様を担当させていただいたときです。Sさんとは公私ともにおつき合いがありました。お父様と面識はなかったのですが、どこか親戚のような感覚で接していたのを覚えています。そんな感覚になったのは式場の都合もあり、葬儀までの3日間で通常よりも多く故人さまと関わったことも影響しました。
故人さまに最初にお目にかかったとき、「初めまして。Sさんにはいつもお世話になっています」。僕の兄貴分のようなSさん。いつにも増して心の中で故人さまとの対話を多く重ねていこう、という気持ちになりました。
僕は、Sさんに尋ねました…
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体の自然な変化とともに過ごし、「死」と向き合うことも - 朝日新聞デジタル
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