川崎市の小さな化粧品販売店が、地元川崎をイメージしたオリジナルの香水「044」をつくった。約五十種類の香料を調合して、市北部の自然や、南部に広がる工場地帯を香りで表現した。川崎区出身の店主の妹尾龍哉(せおりゅうや)さん(31)は「川崎を旅するように、時間とともに変化する香りのグラデーションを楽しんで」と語る。(石川修巳)
妹尾さんは川崎駅東口地下街の川崎アゼリアで、化粧品販売店「メルヴェイユ」を経営。どこに出かけても、生まれ育った川崎に帰るとホッとするのはなぜだろうか、とずっと考えていたという。「答えは、香りでした」
妻の美花子(みかこ)さん(29)とともに弾き語りの音楽ユニットとして活動する一方、香水にも興味があって、二〇一四年に調香師に弟子入りした。香りを学ぶうち、川崎にある、さまざまな香りに気づいたという。
「青々とした緑豊かな香り、武蔵小杉周辺の都会的な香り、そして工場地帯のメタリックな香り。ここから香りが変わるというように、街の香りにも境界があるんです」と妹尾さん。
昨年十一月に発売したオリジナル商品「044」は、川崎の市外局番を商品名にした。市民の花ツツジをベースに、川崎で誕生したナシの品種「長十郎」や鉄の香り、川崎大師のお香などをイメージして、妹尾さんが調香した。
結婚を機に川崎を離れ、今は福島県で暮らしている女性の購入者からは「香りに誘われて、多摩川で遊んだ思い出がよみがえりました」との感想が寄せられたという。
妹尾さんは来年、地元への愛着をはぐくむ趣向として、市内でおすすめの香りスポットを募集する考えだ。「『音楽のまち』や『映像のまち』のように、『香りのまち・かわさき』にしたい」と話している。
「044」は三十ミリリットル入り五千七百二十円。詳しくはメルヴェイユ=電044(223)7367=へ。
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市内化粧品販売店が独自香水 市の自然や工場地帯を香りで表現 市民の花ツツジ ベースに - 東京新聞
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