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Thursday, June 30, 2022

質の高い自然科学研究「Nature Index」ランキング、東大14位 - リセマム

 Nature Indexは2022年6月16日、質の高い自然科学研究を発表している機関と国について分析した「Nature Index 2022 Annual Tables」を発表した。上位10機関のうち4機関が中国の機関となり、中国が圧倒的な存在感をみせた。日本でトップの東京大学は14位で、前年の8位よりランクダウンとなった。

 2014年11月に初公開された「Nature Index」は、所属する著者および機関の関係を示すデータベース。独立した研究者グループによって選ばれた、82の質の高い自然科学ジャーナルに掲載された研究論文への貢献度を追跡しており、質の高い研究成果および共同研究のグローバルな指標となっている。

 2022年のランキング表では、中国の機関が研究成果の発表(アウトプット)を大きく伸ばした。2012年以来トップを維持している「中国科学院」の他、「中国科学アカデミー」が前年より5つ順位をあげ8位にランクイン。また、「中国科学技術大学」が2つ順位を上げて9位、「北京大学」も2つ順位を上げて10位のポジションを獲得した。

 2位は米国の「ハーバード大学」、3位は5年連続でドイツの「マックスプランク協会」が名をあげた。しかし1位「中国科学院」のシェアは1,963.00であり、2位「ハーバード大学」のシェア910.93に2倍以上の差をつけた。

 日本のトップは「東京大学」で14位を獲得したが、前年の8位よりランクダウン。2015年以降でもっとも低い順位となった。日本は他に、37位に「京都大学」、64位に「大阪大学」、87位に「理化学研究所」がトップ100にランクインした。2021年にトップ100に入っていた「東北大学」と「名古屋大学」は、今回はトップ100圏外となった。

 国別にみていくと、上位10か国の順位は2021年と変わらず、米国、中国、ドイツ、英国、日本、フランス、カナダ、韓国、スイス、オーストラリアが上位を占めた。上位10か国のうち、アウトプットが増加したのは中国と韓国のみで、日本を含む他の8か国はアウトプットが減少している。アウトプット増加率がもっとも高かった中国は、14.4%増。もっとも減少率が高かったのは米国で、6.2%減だった。

 Nature Indexの創設者であるデイヴィッド・スウィンバンクスは、「中国の大規模で定評のある研究機関を通じた研究への投資が、自然科学分野での持続的な研究成果をもたらした。2021年、中国の研究への投資はGDPの2.4%を占め、この分野における中国のコミットメントを示した。中国の資金提供による研究の成長への影響がより際立っている」とコメントした。

 「Nature Index 2022 Annual Tables」ランキングトップ10は以下のとおり。トップ100等の詳細はWebサイトで確認できる。

◆Nature Index 2022 Annual Tables
1位「中国科学院」中国
2位「ハーバード大学」アメリカ合衆国
3位「マックスプランク協会」ドイツ
4位「フランス国立科学研究センター」フランス
5位「スタンフォード大学」アメリカ合衆国
6位「ヘルムホルツ協会ドイツ研究センター」ドイツ
7位「マサチューセッツ工科大学」アメリカ合衆国
8位「中国科学アカデミー」中国
9位「中国科学技術大学」中国
10位「北京大学」中国


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