株式会社NTTデータは16日、デジタル技術を活用し、自然・生物多様性の情報開示を支援するコンサルティングサービスを提供開始した。
サービスは、顧客の自然と生物多様性に関連する情報開示の調査・評価から、自然と生物多様性との重要な接点における依存関係と影響を特定する取り組みを支援する。さらに、顧客のニーズに合わせて、デジタル技術を活用した高度な実測や経営管理への活用を支援し、環境への負荷低減からネイチャーポジティブな事業運営まで包括的に支援する。
NTTデータでは、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)などの枠組みに沿って、現状の開示状況のアセスメントから強化可能な部分のコンサルテーションを提供する。また、顧客の事業活動と自然や生物多様性との接点における優先度の高い課題の特定や、現状のベンチマークとなるコア測定指標を踏まえた開示指標の定義付けをサポートする。さらに、NTTデータが提供するデジタルソリューションを用いて、自然への依存・影響測定支援やサプライチェーン管理、リスクと機会の分析から戦略立案・実行支援を行い、TNFD対応とネイチャーポジティブな取り組みの高度化・強化をサポートする。
デジタルソリューションのユースケースについては、高度な測定とデータの管理・活用により、ネイチャーポジティブな施策創出や実行を支援し、顧客の事業価値向上に貢献する。
実測の難しい土地利用変化や、土壌情報の高精度衛星データを用いた測定にも対応。衛星画像解析では、1970年代までさかのぼって全世界の地表状態を時系列で分析でき、これにより、緑地や森林の減少などの土地利用の変化を分析し、原料生産における自然や生態系への影響を確認できる。また、農業用圃場では、衛星画像解析と実際の土壌分析結果を照合することで、土壌の肥沃度を評価できる。
ブロックチェーン技術を用いた、サステナブルなサプライチェーンのトレーサビリティ確保も可能。トレーサビリティソリューションによって、自社のサプライチェーンの透明性を高められる。例えば、漁業に関するサステナビリティ情報の活用においては、漁法や漁獲場所、違法性の有無や物流などの情報をステークホルダーと共有し、周囲の生態系にもたらす影響の評価を行える。
また、グリーンコンサルティングサービスでは、Carbon Footprint of Products(CFP)関連データを各拠点から集約し、CFPの削減コストの投資対効果を比較・評価することで、環境に配慮した経営投資判断を支援していると説明。CFPと同様に、水利用や自然資源の利用量など、自然関連情報も合わせた財務・非財務データの管理基盤の統合を行う。
NTTデータは、これまで提供してきた温室効果ガス削減に向けたコンサルティングサービスのノウハウを生かし、今後枠組みや制度が示されていく自然・生物多様性関連の情報開示にもグリーンコンサルティングサービスを拡大していくと説明。また、サービスでは、すでに自然関連情報の開示に取り組み始めている顧客や、今後取り組みを進める顧客など、顧客の状況に合わせたコンサルティングを提供していくとしている。
NTTデータ、自然・生物多様性に関する情報開示を支援するコンサルティングサービスを提供 - クラウド Watch
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