奄美通信員・神田和明
鹿児島県の奄美大島が世界自然遺産に登録されて2年、奄美大島世界遺産センター(奄美市住用町)が開館して1年を迎え、センターで記念イベントがあった。参加者は館内ツアーや電動車の試乗などを通して、世界遺産となった島の環境保全について学んだ。
島の5市町村が「奄美・沖縄世界自然遺産の日」に定める7月26日に開かれた館内ツアーには、東京や愛知、大阪などから訪れた小、中学生33人が参加。認定エコツアーガイドから説明を受けながら、展示を見てまわった。
登録翌年に開館したセンターは奄美の森を再現した展示が好評で、今年4月に入館者10万人を突破。7月25日までに約14万7千人が訪れた。参加者らはアマミノクロウサギやオオトラツグミなど奄美固有種の生態や、森の植生を学んだ。
千葉県から訪れた横山慶さん(10)は「奄美は固有の生物がいて面白いと思った。アマミノクロウサギは普通のウサギより耳が短かった」と声を弾ませた。
センター内では時速20キロ未満で走る電動車が周遊。環境にやさしい車として奄美市がナイトツアーなどでの活用を探るため実証実験をしており、来館者が試乗して乗り心地を楽しんだ。奄美の自然と文化をテーマとしたトークイベントや、島唄のライブもあった。
一方、環境保全活動に取り組むイオン環境財団(千葉県)は、島内5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会に1千万円を寄付した。外来種対策や水生昆虫などの生息地改善、自然遺産の保全などに活用する。財団は徳之島3町の徳之島世界自然遺産推進協議会にも同額の寄付をした。(奄美通信員・神田和明)
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世界自然遺産の登録2年 奄美市の展示施設で記念イベント:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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