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霧ケ峰自然環境保全協議会(事務局・県諏訪地域振興局環境課)は5日、諏訪市郊外の霧ケ峰高原で刈り取ったササの搬出作業をした。ササは他の植物より強い勢力で繁茂しており、多様な植生を維持するために刈り取っている。この日は県庁で就業体験中の大学生や県諏訪地域振興局の職員ら計27人が参加した。
協議会は2日、草原植物をシカの食害から守るために置いた柵内の1ヘクタールでササを刈り取った。この日は熊手を使うなどして集め、柵内から運び出した。同振興局林務課の伊藤武さん(48)は「腰が痛い」と苦笑いしながらも2時間ほど作業をした。
霧ケ峰高原は古くから人の手によって保たれてきた「半自然草原」。肥料や農耕馬の餌のために草を刈るなどしてきたが、昭和30年代以降に利用が減ったことなどからススキ、ササの繁茂が目立つようになった。協議会は9年前から草原植物の生育に適した貧栄養の土壌を保つためススキやササの刈り取りや搬出を続けている。
就業体験で参加した立命館大学政策科学部(大阪府)2年の竹内佑輝さん(20)=塩尻市出身=は作業を終え、「多くの方の力で(草原が)保たれているんだと感じた」と話した。
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「半自然草原」 多様な植生を守ろう 霧ヶ峰高原、ササの搬出作業|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト - 信濃毎日新聞デジタル
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