川崎市多摩区の市立中学3年生だった次男=当時(14)=を2010年6月にいじめ自殺で亡くし、現在は一般社団法人「ここから未来」の理事を務める篠原宏明さん(59)=麻生区=が18日、川崎区の市教育文化会館で、「いじめから子どもの心と命を守るために」をテーマに講演した。篠原さんは「いじめは決して自然消滅しない。子どもに解決を任せず、大人が関与を」と訴えた。(北條香子)
18歳までの子どもからの電話相談に応じる「かわさきチャイルドライン」が5週連続で開催する公開講座「生きづらさを抱えた子ども」の1回目で、市内外から約15人が参加した。
篠原さんは次男真矢(まさや)さんが同級生4人から「いじり」と称したいじめを受けるようになった経緯や、亡くなる直前の言動などについて説明。「子どもからのSOSは黄信号ではなく既に赤信号で最後のチャンス。そこで大人が対応しなければ子どもは言うのをやめてしまう」と力を込めた。
質疑応答では、私立幼稚園で6歳の長男がいじめに遭っているという都内の男性会社員(48)が「私立でのいじめ問題には行政が介入しにくいが、未就学児でも暴力は陰湿だ」と問題提起。講演に同席した篠原さんの妻真紀さん(57)は「私立では被害者側に(学校や園を)『辞めてください』と言い、問題の幕引きを図るという話も聞くことがある。いじめ防止対策推進法を改正し、対策を求めていきたい」と述べた。
公開講座の問い合わせは、かわさきチャイルドライン事務局=電080(6756)7763=へ。
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