1993年12月に屋久島(鹿児島県)と白神山地(青森、秋田両県)が、日本で初めての世界自然遺産に登録されて30年となった。普遍的な価値を持つ自然を人類の遺産として保護するのが目的だ。登録によって、どのような成果や変化を生んだのか。登録に携わった関係者に現状や課題を聞いた。
屋久島、地域振興と両立半ば 小野寺浩・屋久島環境文化財団理事長
環境庁(当時)から出向した1990年、鹿児島県は屋久島の優れた自然を生かし、暮らしと自然保護の両立を目指す「屋久島環境文化村構想」を掲げた。構想を具体化させるための第1回会議で、委員の一人が「屋久島を世界自然遺産の国内第1号にしては」と発案したのが事の始まりだ。当時は世界遺産条約も屋久島も国内で知名度が低く、日本は条約を批准すらしていなかった。哲学者の梅原猛さんら委員の後押しもあって93年12月…
論点:「世界自然遺産」30年 - 毎日新聞
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