キリンホールディングス(HD)は、生物多様性の保全が図られていると国から認定を受けた「自然共生サイト」で、新たに気候変動対策に向けた取り組みを始めた。人類が直面する二つの危機の同時解決に向けた糸口を探る。
生物多様性とは地球上の様々な生き物の個性やそのつながりのことだが、この数十年、急激なペースで損失している。人の生活や経済活動にも大きく関わる生物多様性の回復は、世界共通の喫緊の課題となっている。
環境省は2023年度から、民間の取り組みなどによって生物多様性が保全されているエリアを「自然共生サイト」として認定する取り組みを進めている。
飲料メーカーのキリンが保有する、長野県上田市にある約30ヘクタールのワイン用ぶどう畑「シャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ヴィンヤード」も、その一つ。もともとは不法投棄が横行する荒れ果てた土地だったが、適度に人の手が入るようになったことで、今では在来種や希少種の生息にとって大切な広大な草原を生み出すエリアとなっている。
畑の周辺では、長野県と熊本県でしか生息が確認されていない絶滅危惧種のチョウ、オオルリシジミの食草であるクララを育てる取り組みなども行う。生態系がどのくらい回復しているかのモニタリングにも取り組んでいる。
キリンは今月下旬から、この…
キリン、「自然共生サイト」で脱炭素も 二つの危機の同時解決めざす:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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