
知床半島沖の観光船沈没事故を受けて国などが進めている携帯電話の基地局整備について、北海道自然保護協会は事業に反対する意見書をまとめ、15日、国や町などに郵送しました。
おととし知床半島沖で起きた観光船事故では、周辺海域の大半で圏外となる携帯電話が通信手段として使われていたことなどから、国などは半島に新たに4か所の基地局を整備し、通信エリアを拡大する事業を進めています。
これに対し北海道自然保護協会は、基地局の設置に「強く反対する」とする意見書をまとめ、15日、総務大臣や環境大臣、それに斜里町長などに郵送しました。
事業では、半島先端部の基地局に電力を供給するために太陽光パネル264枚を設置するほか、パネルから基地局までのおよそ2キロにわたって地中にケーブルを埋設する計画です。
自然保護協会はこうした工事が貴重な自然に大きな影響を与えるほか、半島先端の太陽光発電設備で火災が起きた場合、消火は難しく、大規模な山火事につながると懸念しています。
北海道自然保護協会の在田一則会長は「環境アセスメントの手順を踏むなど慎重に検討すべきで、利便性を上げるために自然保護をないがしろにしてはいけない」と話しています。
同様の意見書は今月、日本自然保護協会からも提出されていて、総務省は「事業は地元の要望を踏まえたもので、環境省の許認可に従い景観や自然保護に十分に配慮して進めていく」としています。
【携帯電話の基地局整備の経緯】
知床半島での携帯電話の基地局については、クマによる人身事故や山岳遭難、それに海難事故などに備え、地元自治体や漁業者などが整備を求めてきた経緯があります。
斜里町とともに国との話し合いに参加してきた地元のまちづくり団体、「しれとこウトロフォーラム21」の桜井あけみ事務局長は「多くの人が訪れる場所でも、携帯電話がつながらないことがあったので設置を望む声は漁業者など地元だけでなく、観光客などからもあった」と経緯を述べました。
そして、環境への負荷を最小限にとどめるために、国や事業者と丁寧な話し合いを続けてきたとした上で、「電源が確保できなければ今の状態では通信の確保ができない。もっとよい方法があればいいが現段階では太陽光発電が最善だと思って地元も折り合いをつけている」と話しています。
知床半島 携帯基地局整備 北海道自然保護協会が反対の意見書|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp
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