
オーストラリア固有の有袋類で絶滅危惧種のタスマニアデビルの保護活動が、ペンギンの大量死につながっていると、自然保護団体が指摘した。
指摘があったのは、タスマニア島の東側にあるマリア島。2012年に、タスマニアデビルに絶滅の危機をもたらしていた顔のがんから守るため、数頭のタスマニアデビルを保護し、島に移住させた。タスマニアデビルはがんの脅威を逃れたものの、マリア島でのプロジェクトでは大きな犠牲が生じてしまったという。
地元の自然保護団体「バードライフ・タスマニア」は、マリア島にタスマニアデビルを移住させたことで「1種類かそれ以上の鳥類に壊滅的な影響があった」と話している。
「バードライフ・タスマニア」によると、政府の調査で2012年に同島に3000組いた小型ペンギンのつがいが、現在では1羽もいないという。
同団体で調査員を務めるエリック・ウォーラー博士は「ペンギンのつがい3000組が、国立公園になっている島から失われたことは、この種にとって大きな打撃だ」と話した。
一方で、海に囲まれた島に新しいほ乳類を移住させれば、こうした結果になることは何も意外ではないと述べた。

タスマニア州の一次産業・自然公園・水・環境省が2011年にまとめた報告書には、タスマニアデビルをマリア島に移住させれば「小型ペンギンやミズナギドリのコロニーに悪影響があるだろう」と記されている。
ウォーラー博士は、「タスマニアデビルがマリア島の鳥類に壊滅的な打撃を与えたことはとてもはっきりしている」と述べた。

タスマニアデビルとは
- 世界最大の肉食有袋類
- がんにかからなければ、野生では5年ほど生きる
- オスは12キロ、メスは8キロまで成長する
- 聴覚が非常に鋭いとみられている
- 少なくとも11種類の鳴き声を使い分けているとされる
- 1803年、航海士が「この世のものとは思えない」鳴き声を聞いたことから、デビル(悪魔)という名前が付けられた

タスマニアデビルの移住は、オーストラリア連邦政府とタスマニア州政府が共同で行っている保護プログラム(STDP)の一環で行われた。
そのため、マリア島からタスマニアデビルを撤去しても「この種に悪い結果をもたらすことはない」とウォーラー博士は述べている。
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タスマニア政府の報道官は、マリア島でのプロジェクトは「科学的な新知見や新たな優先事項に沿って進化し続ける」と述べた。
その一方で、タスマニアデビルの種としての存続を確実にするため個体数を増やす取り組みにおいて、マリア島は引き続き重要な位置を占めるとしている。
タスマニアデビルを移住させ、島内のペンギン全滅 豪自然保護団体が指摘 - BBCニュース
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