2022年2月24日
大山俳句大賞の関連事業「大山講座」(新日本海新聞社主催、鳥取県社会福祉協議会共催、ファミリーイナダ特別協賛)が23日、米子市両三柳の新日本海新聞社西部本社ふれあいホールで開かれ、大山の歴史と自然の奥深さについて二人の専門家が分かりやすく解説した。
伯耆国「大山開山1300年祭」から続く人気講座。伯耆文化研究会長の根平雄一郎氏が「私の大山史考(ダイジェスト版)」、大山町教育長の鷲見寛幸氏が「大山の恵み『水』~ブナの森からの贈り物~」と題し、それぞれ講演した。
根平氏は、大山寺を開基した金蓮上人と玉造温泉との関係、山陽地方の大山信仰、「大山寺縁起絵巻」の牛を使った代かきの絵図の謎に関し、現地調査のエピソードや映像を交えながら紹介。山岳信仰と修験道が融合した大山さん信仰の特徴を解説し、「大山の地蔵信仰の全国的な広がりや、小野小町伝説など伝承の研究が今後の課題。大山の歴史は奥深い」と話した。
鷲見氏は、大山の自然の大きな特徴として西日本最大のブナ林を挙げ、4~5合目に残るブナの原生林と大山信仰とのつながりを指摘。ブナの森が緑のダムとなり、沿岸漁業に恵み、周辺地域にはおいしい水をもたらし、滝や池などの自然景観を生んでいることを説明し、「大山は水だけでなく、生活、食、場所とさまざまな恵みを与えている」と説いた。
約50人が受講。本年度の大山俳句大賞の表彰式も行われた。(久保田恭子)
◇講演内容は動画投稿サイト「ユーチューブ」の日本海新聞公式チャンネルで26日から配信する。
歴史と自然の奥深さ力説 米子で大山講座 - 日本海新聞
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