1993年、日本初の世界自然遺産として登録された屋久島(鹿児島県屋久島町)。同じ年に島に移り住んだ元環境庁(現環境省)職員の男性はこの30年、島の自然の価値が再認識され、島内外で環境保護への意識が高まってきたことを実感しているという。
●魅せられてガイドに
4月中旬、屋久島固有のニホンジカの亜種「ヤクシカ」を追って、市川聡さん(62)にガイドを依頼して島内を歩いた。島の西海岸を走る県道「西部林道」沿いの林道に入ると、市川さんはふんを頼りに当たりを付けた。「この近くに数頭いるはず。ゆっくり近づいて」。その言葉通り、約10メートル先の木々の間にオスのヤクシカの姿が見えた。
市川さんは北海道大大学院修了後、87年に環境庁に入庁。89~92年、国立公園管理官として屋久島で勤務した。山、川、海のどこに行っても貴重な動植物を目の当たりにできる環境に魅せられ、退職して93年に島に移住した。
くらしナビ・環境:自然遺産30年・屋久島は今/上 命の循環 伝え続けたい - 毎日新聞
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