農道でも複数台の車が水没した(豊川市当古町で)
一時は全人口にあたる18万9021人に「緊急安全確保」が発令された豊川市では、河川の周囲や低地を中心に被害が広がった。
国道1号の交差点「桜町」付近では複数台の車が水に浸かった。避難所となった近くの桜町地区市民館と桜町小学校体育館には地元住民らに加えて、市外の人など100人近くが身を寄せて一夜を過ごした。
3日午後になり水はだいぶ引いたが、救助要請が相次ぎ車のレッカー移動に時間がかかり、車の持ち主も避難所で待つ状態が続いた。桜町連区の鈴川智彦連区長は「地元以外の人が避難所に来ることは想定していなかった。今後の課題にしたい」と話した。
また、豊川(とよがわ)の北側にある当古町や土筒町、院之子町などでも農道やビニールハウスが広く冠水し、車の水没や民家の浸水被害が出た。下長山町の住宅街ではあふれた水で道路が陥没し、通行できなくなった。
国道1号の通行止めに加え、市内各地で故障車が続発したことで、3日は国道23号バイパスや姫街道を中心に長く渋滞が発生した。
民間企業や飲食店・医療機関も…被害に遭った人々へ支援の輪/病室開放や食事サービスなど実施
豊川市では医療機関や民間企業などで、大雨の被害にあった人たちを支援する輪が広がった。
周辺の道路などが水につかった総合青山病院(豊川市小坂井町)では2日夜、大雨で車が立往生し、ずぶ濡れになったドライバーら20人余りを受け入れ、衣類やカップ麺、飲み物などを無償で提供。休めるようにと空いている病室を急きょ開放した。
八幡地区に今春オープンした大型商業施設イオンモール豊川の周辺では冠水被害が大きく、店舗から出られない来店客が続出した。イオンモール側は急きょ、地上3階建ての店舗の屋上駐車場を開放。営業時間が過ぎた後の2日深夜も照明の点灯を続けて、10台以上の車が一夜を過ごした。
また、小坂井地区を通る旧東海道でも渋滞が発生したが、道路沿いにある食料品店が立ち往生した車の運転手らに弁当を振る舞うサービスを行った。
冠水した上長山町の交差点「城下」付近でも、ラーメン店が運転手らにトイレの利用をSNSで呼び掛けるなど手を差し伸べた。
2023/06/04 のニュース
【豪雨④】自然の脅威まざまざ - 東海日日新聞
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