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Thursday, June 8, 2023

子どもたちに心おどる原体験を 自然教育の実践者が行き着いた“理想の保育園”とは【愛媛】|NNNニュース - 日テレNEWS

愛媛県|2023年6月9日 7:00

日本テレビ系列では「Good For the Planet」ウィーク、略して“グップラ”と題して「地球のため、より良い暮らしのために今できること」を、皆さんと一緒に考えています。

今年のテーマは「子供たちの未来を豊かにする」。チャン4では、東温市で自然教育を実践している保育園を取材しました。

東温市横河原。去年5月に開園した認可外保育園「むぎの穂保育園」です。現在、1歳から5歳まで、24人の子供たちが通っています。
運動場の代わりにあるものは…
(水をまく園長)

Q.これはわざと水ためてる?

園長:
「そうですそうです。ここで子どもらが川作って遊んだり、ドロドロにしていろんな遊びするんで」
このむぎの穂保育園、実は運動場がありません。代わりにあるのは、敷地いっぱいに広がる緑あふれる庭!

園長:
「意外に子どもは木立の中でも活発に遊ぶんですよ。よく走り回れないんじゃないかとか、ボールが蹴れないんじゃないかとか、そんなことは全然ない」
出原大さん(57)むぎの穂保育園の園長です。出原さんが、むぎの穂保育園で行っているのは「自然教育」。

園長:
「自然教育というのは、自然環境に触れて体験的に五感を使って、いろんな感覚や感性を養うとか、生き物には命があるとか、子ども自身が主体的に関わる中で学び取っていくものだと理解しています」

「一番自然に触れようとする時期じゃないですか、子どもが。五感が鋭敏な時期に、自然物に触れて自然が好きになる過程。これとても大事で。だから存分にやらしてあげることにやっぱり意味があると思ってます」
植物が好き。30年以上にわたって自然教育に従事してきた園長
実は、出原さん。全国にその名が知られた自然教育の実践者なんです。

母親の影響で、子どものころから植物好きだったという出原さん。幼児教育を志した大学時代に、著名な植物学者の指導のもと、植物の知識とともに学んだのが「自然教育」でした。

その後、30年以上、関西の幼稚園や認定こども園などで「自然教育」を実践。2018年からは愛媛に移り、東雲女子大学で、愛と自然と主体性をテーマに、保育士を志す学生たちを指導してきました。

長年「自然教育」に携わってきた出原さんが、自らの理想の保育を実現する集大成として立ち上げたのが、この「むぎの穂保育園」なんです。

園長:
「これだけ豊かな自然環境があるんだったら、子どもたちに豊富な自然の遊びをしてあげられるようにできるかなと思って」

園の敷地いっぱいに作られた庭。豊富な植物の知識を生かして、出原さん自ら選んだ木や花を植えています。

園長:
「子どもが興味をもって観察できるとか木の実で遊びができるとか、花で色水がとれるとか。そういうものをできるだけ選んで植えました」

植物を植えただけではありません。築山や、中に入って遊べる木の小屋もほとんど自分たちの手で作りました。
(本当に庭が広いですね。建物よりも広い気がします)
出原園長:
「外での体験を重視してるから。自然の多様性を感じられる、そういう場所をいろいろ仕掛けてやってあるわけです。意図的に」

“あじさい山”と名付けられた築山にはすべり台が!花壇には、モンシロチョウが好きなブロッコリーが植えられていて、虫の観察ができる仕掛けになっています。山のてっぺんには、食べられる木の実まで!
子ども:
「ブルーベリー!」
園長:
「ブルーベリーちゃうで、これはマルベリーや、桑の実や」
 
子ども:
「あますっぱ!」
園長:
「甘酸っぱい!ハハハ。甘酸っぱいなんて言葉、言うんやな」

子ども:
「ぶどうの味がする」
園長:
「ぶどうの味がする?ほんと?」

(ここで採れたんですか?)
園長:
「そこで今採りました。それで栄養士さんに洗ってもらって」

むぎの穂保育園の一日をみると、“自由遊び”の時間がほとんど。“自然教育”を通じて、子どもたちに生まれる“やってみたい”“おもしろい”という主体性を大切にしているんです。

園長:
「これ桐の葉っぱなんです。これ桐の枝はこんなふうにして、皮がつるんと剥けるんですよ。こうやってつるりんと。」
五感いっぱいに感じる自然と生命
(すごいにおいがしますね)
園長:
「だから非常に五感を使うんですね。今の子って視覚と聴覚情報の遊びが多い。例えばデジタルの動画とかね。嗅覚とか味覚とか触覚のこの時期に得られた記憶というのは、一生涯残るんです。これは生物学的に言われていることなので。やっぱり大事な経験なんですよね。こっちの木とこっちの木で剥いた感じが違うとか、匂いが違うとか。自然の多様性を感じるんですよね」

出原さんのもとには、園庭の植栽をコーディネートしてほしいという依頼が、全国の保育園や幼稚園から続々と寄せられています。その数100件以上。

お迎えのお母さん:
「迎えに行ったら満たされてる。満足してて。知らない植物の名前覚えたり、先生の影響がすごくって、先生というか憧れの眼差しでみてる。それもまた嬉しいですね」
出原さんの理想の保育のあり方を実現した、むぎの穂保育園。全ては、子どもたちの未来を豊かなものにするためです。

園長:
「豊かな自然体験を小さい頃にしておく。日常的に石を触る、土を触る、植物にふれる、小動物にふれる体験をいっぱいして心が躍る、そういう原体験をしっかりしておくと、人生生きていく上で色んなことが豊かに考えられる。豊かな人生を歩めるというところにつながると思ってます」

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