国は2024年3月に「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」を発表した。自然が生むビジネス機会は30年に日本で47兆円。株価向上につなげる。
国は2024年3月末に「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」を発表し、企業や金融機関、消費者の行動を変えて自然を保全する経済に移行するビジョンと道筋を示した。
ネイチャーポジティブとは「2030年までに自然の損失を止めて上向きに転じること」。主要7カ国(G7)サミットや国連で合意された世界目標だ。この目標を受け、企業は「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」の枠組みに従って自然への対応を情報開示し、ESG投資を呼び込む動きが本格化しつつある。こうした中、国を挙げてネイチャーポジティブに取り組む姿勢を打ち出し、企業の活動を促進することを狙うのが今回の戦略だ。
自然の開示で株価向上狙う
■ 「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」の主な内容

出所:戦略を基に日経ESG作成
同戦略はまず「ネイチャーポジティブ経済」と「ネイチャーポジティブ経営」を定義した。ネイチャーポジティブ経営とは自社の価値創造プロセスで自然の保全をマテリアリティ(重要課題)と位置づけ、バリューチェーンにおける自然への負荷を最小化し、製品・サービスを通じて自然への貢献を最大化する経営だと説明する。環境省の浜島直子・生物多様性主流化室長は、「自然への対応が企業の株価向上や株価純資産倍率(PBR)改善につながることを戦略の肝として伝えた」と話す。
ネイチャーポジティブは従来型の自然保護だけでは達成できず、気候変動対策や資源循環の取り組みを総動員する必要がある(下の図)。戦略ではネイチャーポジティブ経済が生むビジネス機会も算出した。「エネルギー・採掘活動」「インフラ・建設環境システム」「食料・土地・海洋の利用」の3分野において日本で30年に合計47兆円が創出されると推計した。その4分の3以上が気候変動対策や資源循環と深く関わる。
■ ネイチャーポジティブが創出するビジネス機会

ネイチャーポジティブ経済への移行によって創出されるビジネス機会の2030年における日本の市場規模を環境省が算出した。75%以上が気候変動や資源循環の対策と関係する
(出所:環境省)
自然が生む47兆円、保全を株価に - 日経BP
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