伊那市など主催の「犬塚勉絵画展 自然とともに生きる」が9日、同市信州高遠美術館で始まった。美術教師として働きながら風景画家として活躍し、38歳で亡くなった犬塚さん(1949~88)の自然への真摯な姿勢、強い思いが込められた絵画など約40点を展示している。9月18日まで。
犬塚さんは川崎市生まれ。6歳の時に東京都稲城市に転居し、多摩丘陵の自然に囲まれて育った。東京学芸大学大学院修了後は美術教師をしながら制作に励み、旅先の北海道での登山をきっかけに登山にのめり込んでからは、主に自然を題材にした絵を描き続けた。独自の画風を確立した矢先、群馬と新潟の県境にある谷川岳で命を落とした。
山に登り、自身が体感した感覚をそのままに、生命力や美しさなど自然の本質を表現した細密な描写が特徴。会場には山や森、渓谷などを題材に、草や花、岩肌、木肌まで一つ一つ細かく丁寧に描かれた作品が並ぶ。自然風景のほか、人物画やスケッチ、実際に使用した画材やカメラなども展示されている。
新型コロナウイルスなどの影響で2度延期となった同展示会。初日にはオープニング式典が同館で開かれ、関係者ら約20人と妻陽子さん(70)が出席した。陽子さんは「初期から絶筆までの代表作が展示されている。犬塚が感じた感動を皆さんにも共感してもらえたら本望だと思う」と話した。
午前9時~午後5時(最終受け付けは4時30分)。火曜と7月20日、8月12日は休館。入館料は一般700円(割引料金600円)、高校生以下、18歳未満は無料。問い合わせは同館(電話0265・94・3666)へ。
自然とともに生きた絵画 犬塚勉さん作品展 – Nagano Nippo Web - 長野日報
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