横浜市の農家が手作りしたキャンプ場が、交流サイト(SNS)などで注目されている。最寄り駅から徒歩5分で自然を満喫できる手軽さとぬくもりのある雰囲気が特徴。周囲にはブルーベリーをはじめさまざまな果樹が植えられ、来年から収穫体験もできるよう準備を進めている。
泉区で野菜・果実を栽培する美濃口俊雄さん(74)が昨年7月に開設した。自身の直売所「自然館」とブルーベリーを掛け、「自然館いずみベリーキャンプ場」と命名。1・2ヘクタールの敷地内に30区画あり、ソロ用の15平方メートルからオートキャンプ用の60平方メートルまで4種類を用意。料金は区画の大さと時間帯で異なり、利用者の多様なニーズに対応する。
山林を開墾した「森の中サイト」や谷戸田だった場所に花を植えた「ひまわりサイト」、高台の「星空サイト」など、趣の異なる場所から区画を選べる。森の中サイトには木陰ができるようクヌギやコブシを植え、その下に区画をつくった。星空サイトでは、秋になると高く伸びた青パパイアの葉の下にテントを張ることができ、農家のアイデアが光る。
キャンプ場を含めた一帯には7ヘクタールの山林が残る。最寄り駅の相鉄いずみ野線・ゆめが丘駅周辺では、土地区画整理手法による街づくりの検討が進んでいたが、当該山林は開発から除外されることに。美濃口さんは4年ほど前「新しい街ができるからこそ自然の姿をそのまま伝えたい」と、山林の有効利用にキャンプ場を思い付いた。
所有地が山林の手前だったことも幸いした。伐採、伐根、盛り土、整地など全て1人で作業。かまどや洗い場なども手作りだ。大学で造園を学んだ経験が役立った。美濃口さんは「港町のイメージとは対照的に郊外には自然が残り、農業が営まれていることを知ってほしい」と話す。(神奈川・横浜)
駅5分に泊まれる大自然 横浜市の農家が手作りキャンプ場 開発進む街のそば、1・2ha - 日本農業新聞
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